こどもの未来創造基金

理事長挨拶

私たちの社会には、
予期できない天災や不慮の事故、離婚などの親の都合、不適切な養育を受けている環境など、
さまざまな事情により保護者と離れて暮らさなければならない子どもたちがいます。

児童養護施設は、
児童福祉法で定められた児童福祉施設の一つで、全国に約600の施設が存在し、
さまざまな事情で家族による子育てが困難な1歳から18歳の約3万人の子どもたちが、
協調性や思いやりの心を育みながら共同で生活しています。
児童養護施設やそこで働く職員の方々は、子どもたちの幸せと自立を支援し、退所したあとも親身に相談に応じるなど、
子どもたちの家庭の代わりや親代わりになっています。

子どもたちはさまざまな事情で親と離れて暮らしていますが、
近年では特に虐待の相談件数が増え、直近20年では50倍以上にも上り、
子どもに対する養育環境は年々厳しいものになっています。
また、退所後に大学等へ進学する子どもたちの割合は、
全国の学生の進学率が約77%に対し、約23%と満足に教育を受けられる環境にないという
教育面での難しい現状もあります。

こどもの未来創造基金では、
そうした境遇に晒されている子どもたちの更なる環境改善を目的とし、
全国にある児童養護施設に対し、施設運営のための寄付や、教育に関する取り組みなどを支援するため、
2017年11月に設立致しました。

私たちは社会の宝とも言うべき子どもたちの未来を守るため、
このような社会が取り組むべき大きな問題に対し、熱意と勇気を持って取り組み、
児童養護施設で育つ一人一人の子どもたちが、
夢と希望を持って社会に羽ばたけるような環境づくりに邁進していきます。

公益財団法人 こどもの未来創造基金
理事長 佐藤悠大